『「ありがとう」の電話』|親孝行大賞受賞作品

【ペンネーム(掲載時のお名前)】しゅう
【性別】男性
【年齢】50代
【住所】埼玉県さいたま市

【「親孝行大賞」のタイトル】
 「ありがとう」の電話

【「親孝行大賞」の本文】
コロナで会えなくなり、数か月、知人を通じて、日用品やお菓子を我が家に届けてくれる母。50を越えた息子を気遣う。

スーパーなどに行くたびに、「自分の買い物のついでだから」と、息子の、嫁の、孫たちの好きなものを考え、ながら、かごへ入れる姿を、思い浮かべる。

「良く、我々の好みを覚えているものだ」と感心すると同時に、記憶の確かさにホッとする。

物が届いたその日の夜に「ありがとう」の電話をする。

決まって出るのは母、第一声「どうした?」と言うが、声は嬉しそうだ、我が家のメンバー全員が電話に代わり一言二言話し、また私に代わると先ほどより声が、一段高い、嬉しいのがわかる。

自分の話、近所の話などを終えると落ち着いてくる。父の近況とそのうち、落ち着いたら会おうと約束して電話を切る。

そんなやり取りを、あれからどれくらいしているだろう、しかし、今この「ありがとう」の電話が私が出来る親孝行だと信じている。

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